リサーチガイド

日本の不動産税ガイド

固定資産税、都市計画税、不動産取得税、そして外国人所有者が押さえるべき税務上の論点を整理した実務ガイド。

公開日: 2026年5月12日

日本の不動産にかかる税金

日本で不動産を所有すると、毎年発生する税金と、取得時に一度だけ発生する税金があります。継続的に課税されるのは 固定資産税都市計画税 で、1月1日時点の所有者に対し課税されます。国籍に関わらず税率は同じです。Japan Property Research は、固定資産税評価額の把握や、課税対象となる地番の特定に役立ちます。

このガイドでは、継続課税される税金、取得時の税金、評価額の仕組み、そして外国人所有者が特に注意すべき点を整理します。

継続課税・取得税・評価額の仕組み

日本の住宅所有者が通常関わる税金は次の3つです。

  • 固定資産税:毎年課税、標準税率1.4%(評価額に対して)、市町村が課税、年4回に分けて納付。
  • 都市計画税:毎年課税、市街化区域内のみ、最大0.3%(評価額に対して)、固定資産税と同時に納付。
  • 不動産取得税:取得時に1度だけ課税、住宅用土地・建物は3%(特例税率/本則4%)、都道府県が課税。

別途、登記時に 登録免許税、契約書に 印紙税 が発生します。賃貸収入には所得税、新築の建物部分や事業用には消費税が課されます。

重要な概念は 固定資産税評価額 です。一般に市場価格より低く、土地で市場の60〜70%程度、建物は経年減価が別途適用されます。市町村が評価額を維持・更新しており、所有者は評価証明書を取得できます。

主な軽減措置:

  • 住宅用地の特例:1戸あたり200㎡までの土地は評価額の1/6、それを超える部分は1/3として固定資産税が計算されます。
  • 新築住宅の軽減:一定期間、建物部分の固定資産税が1/2に減額(面積要件あり)。
  • 取得税の軽減:自己居住用住宅には別途控除があります。

税務整理の実務フロー

日本の不動産税務を整理する実務フロー:

  1. 地番と登記名義人を確認する。 1月1日時点の登記名義人に課税通知が届きます。年中の売買では、契約上の精算で日割按分するのが一般的ですが、市町村は登記上の所有者に請求します。
  2. 固定資産税評価額を取得または推定する。 所有者は固定資産評価証明書を請求できます。買主は売主に前年の 固定資産税納税通知書 を求めると、評価額と実際の課税額が分かります。
  3. 年間税額を試算する。 固定資産税=1.4%×評価額(住宅用地の特例適用後)。都市計画税=最大0.3%×評価額(該当地域のみ)。
  4. 取得税の準備をする。 不動産取得税は登記後数か月で都道府県から通知されます。早めの登記と軽減申請の期限管理が重要です。
  5. 海外居住の場合は納税管理人を選任する。 国内に住所がない所有者は、日本国内の代理人を 納税管理人 として届け出る必要があります。

よくある誤解:1.4%が市場価格に対する税率だと思う(実際は評価額)、数か月後に届く取得税通知を忘れる、出国前に納税管理人を届け出ず通知が宛先不明になる、の3点です。

税務で使うツールと情報源

不動産税務で実際に使う情報源:

  • 前年の固定資産税納税通知書:デューデリの最有用書類。売主に提示を求めるのが基本。
  • Japan Property Research:地番特定(正しい評価証明書を請求するため)と、地価データによる評価額の妥当性確認。
  • 市町村の固定資産税課:評価証明書、納税通知書、評価方法の照会窓口。
  • 地方税法と総務省ガイドライン:固定資産税・都市計画税の法的根拠。
  • 税理士:非居住者所有・賃貸運用・事業利用では特に必要。

クロージング前に揃えるべきは、評価額、前年の納税通知書、取得税の概算、(非居住者の場合は)納税管理人です。

日本の不動産税務 FAQ

FAQ

外国人でも同じ税率ですか? はい。固定資産税・都市計画税・取得税は国籍に関係なく同一です。所得課税は税法上の居住者区分で扱いが変わります。

固定資産税と都市計画税の違いは? 固定資産税は全国の市町村が課税(1.4%)、都市計画税は 市街化区域 のみで最大0.3%が追加で課税されます。地方の山林・農村部などでは固定資産税のみのケースもあります。

評価額はどのように決まりますか? 市町村が固定資産課税台帳で管理し、3年ごとに評価替えを行います。土地は市場の60〜70%程度、建物は経年減価が適用されるのが一般的です。

年の途中で売却した場合は? 1月1日時点の所有者に課税されます。実務上は契約で日割按分し、買主・売主間で精算します。市町村側の請求先は変わりません。

賃貸する場合の税金は? 家賃収入は所得税の課税対象です。非居住者の場合、賃料に20.42%の源泉徴収が原則かかり、確定申告で精算します。税理士への相談を強く推奨します。

納税管理人とは?必要ですか? 日本国内に住所のない所有者が、国内の個人・法人を 納税管理人 として届け出ます。市町村と税務署に届出書を提出することで、課税通知の受領と納税を代理してもらえます。

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