住宅価格の実額

日本の住宅は平均でいくらか

「日本の不動産価格」を指数で見るページは別にありますが、実際に支払われた金額を知りたい場合に見るべき統計は2つあります。住宅金融支援機構のフラット35利用者調査と、国土交通省の住宅市場動向調査です。対象も期間も違うため平均値も違います。このページは両方の最新の数値を、出典と範囲つきでそのまま並べます。[1]

4,202.9万円+8.7%全国平均所要資金、2025年度、フラット35利用者[2]

住宅の種類別の平均所要資金(全国・2025年度)

同じ「家」でも、種類によって平均額は2倍以上違います。所要資金は購入価格に取得にかかる費用を加えた総額で、売出価格ではありません。

住宅の種類別の平均所要資金(全国・2025年度)
住宅の種類平均所要資金前年度比
マンション新築の区分所有マンション。5,882万円+290万円
土地付注文住宅土地の購入と同時に建築する注文住宅。5,313万円+306万円
注文住宅すでに所有している土地に建てる注文住宅。土地代を含まない。4,262万円+326万円
建売住宅土地付きで分譲される新築の一戸建て。4,215万円+389万円
中古マンション中古の区分所有マンション。購入時の平均築後年数は28.7年。3,602万円+569万円
中古戸建中古の一戸建て。購入時の平均築後年数は22.7年。2,783万円+210万円

中古マンションの伸びが最も大きく、前年度から+569万円。全6区分すべてが前年度より上がっています。[2]

地域別の平均所要資金(全区分合計・2025年度)

全国平均は首都圏に引き上げられています。首都圏とその他地域の差は約1,050万円ですが、その他地域は件数の34.0%を占めており、例外的な少数ではありません。

地域別の平均所要資金(全区分合計・2025年度)
地域平均所要資金前年度比平均世帯年収年収倍率平均床面積件数構成比
全国4,202.9万円+8.7%715.9万円6.6100.3100.0%
首都圏4,792.3万円+10.8%761.5万円7.192.336.5%
近畿圏4,128.2万円+7.4%695.5万円6.799.218.9%
東海圏3,783.3万円+7.6%684.0万円6.2107.010.6%
その他地域3,742.3万円+6.8%688.3万円6.2107.434.0%

首都圏は価格が最も高く、床面積が最も小さく、年収倍率が最も高い地域です。同じ金額でも買えるものが地域で大きく変わります。[2]

年収倍率は利用者ごとの所要資金÷世帯年収の平均値であり、上表の平均所要資金を平均世帯年収で割った値とは一致しません。機構が公表している数値をそのまま掲載しています。

もう一つの公的平均:住宅市場動向調査(2024年度)

国土交通省の調査は、その年度に実際に住み替え・建て替えを行った世帯に直接たずねたものです。フラット35利用者調査より高い数値が並びますが、それは主に調査範囲の違いによります。注文住宅のみが全国調査で、他の区分は三大都市圏(首都圏・中京圏・近畿圏)に限られます。[4]

もう一つの公的平均:住宅市場動向調査(2024年度)
住宅の種類平均購入資金調査範囲
注文住宅7,646万円全国
分譲集合住宅6,443万円三大都市圏
分譲戸建住宅5,099万円三大都市圏
既存(中古)集合住宅3,321万円三大都市圏
既存(中古)戸建住宅2,966万円三大都市圏
リフォーム住宅170万円三大都市圏

2つの平均が食い違うのは、どちらかが間違っているからではありません。フラット35利用者調査は借入区分ごとの融資対象、住宅市場動向調査は三大都市圏中心の世帯調査で、対象年度も1年ずれています。数値を引用するときは、どちらの調査かを必ず併記してください。[3]

買われているものが変わった(2025年度)

フラット35利用者を区分別に見ると、中古住宅の割合が35.9%で最も高くなりました。中古住宅が最多となるのは2004年度の調査開始以来はじめてです。[2]

中古住宅
35.9%+1.1 pt中古戸建20.5%、中古マンション15.4%
注文住宅
32.7%-2.2 pt土地付注文住宅21.8%、注文住宅10.9%
分譲住宅
31.4%+1.1 pt建売住宅23.5%、マンション7.9%

平均世帯年収は716万円(前年度+47万円)、平均年齢は43.3歳(同-1.2歳)、平均総返済負担率は22.8%。買い手は若返り、買うものは中古に寄っています。[2]

この数値の読み方と限界

所要資金は売出価格ではない

所要資金は、購入価格に加えて取得時に必要となった費用を含む総額です。物件情報サイトに出ている売出価格や、成約価格とは定義が異なります。同じ物件でも数値の取り方で金額は変わります。

フラット35利用者に限られる

フラット35利用者調査の対象は、フラット35(買取型・保証型)の承認案件35,553件です。現金購入者、他の金融機関のローン利用者、投資用の借入は含まれません。実需の持ち家取得層の断面と考えてください。

会計年度は4月から3月

日本の年度は4月に始まり翌年3月に終わります。2025年度は2025年4月から2026年3月、住宅市場動向調査の2024年度は2024年4月から2025年3月です。暦年の統計と直接比べることはできません。

個別の物件には当てはまらない

全国平均も地域平均も、広い範囲の平均です。接道、用途地域、再建築の可否といった条件で、同じ市区町村の中でも価格は大きく動きます。購入判断には対象の土地そのものの調査が必要です。

出典

このページの数値はすべて、下記の一次資料から直接読み取ったものです。二次的なまとめは使用していません。

  1. [1]住宅金融支援機構. 2025年度 フラット35利用者調査調査の公表ページ。2004年度以降の全年度と、下記2件のファイルへのリンクを掲載。
  2. [2]住宅金融支援機構. 2025年度 フラット35利用者調査(詳細資料・PDF)2026年7月24日公表。2025年4月から2026年3月までの買取・付保承認35,553件(借換えを除く)が対象。本ページの最初の2つの表の数値はすべてこのファイルの値。
  3. [3]国土交通省. 令和7年度 住宅市場動向調査 調査結果の概要(PDF)2026年7月17日公表。令和6年4月から令和7年3月に建築・購入・リフォームを行った世帯が対象。本ページ3つ目の表の購入資金は【参考1】の値。
  4. [4]国土交通省. 報道発表:令和7年度住宅市場動向調査の結果をとりまとめ調査公表の報道発表資料。公表日と住宅種類ごとの調査範囲を記載。

出典の最終確認日: 2026-09-16

フラット35利用者調査は2025年度(2025年4月〜2026年3月)、住宅市場動向調査は2024年度(2024年4月〜2025年3月)が対象。